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専門種目って何歳からやるべきなの?
親御様から頂く質問の中で、多くの方が興味が強いだろうなと思うことを、本日は記事にしてみたいと思います。
その質問とは、「(サッカーや野球といった)専門種目は、いったい何歳頃からやり始めるべきでしょうか?」というものです。
それに関心を示す親御様のお気持ちはよ~く分かります。
勉強もスポーツも、いまや早期教育の時代だというのはもう当たり前でしょう。
ただ、本当にスポーツにおいてそれが正しいかについては、疑問を呈したいと思います。

【有名アスリートの種目を始めた年齢】
確かに調べてみると、日本の有名アスリートは、小さい頃から種目に取り組んだということが多い気がいたします。
具体例を以下に列挙してみましょう。
◆久保建英(サッカー) ・・・ 3歳
◆内村航平(体操) ・・・ 3歳
◆福原愛(卓球) ・・・ 3歳
◆大坂なおみ(テニス) ・・・ 3歳
◆吉田沙保里(レスリング) ・・・ 3歳
◆羽生結弦(フィギュア) ・・・ 4歳
◆松山英樹(ゴルフ) ・・・ 4歳
◆宮里藍(ゴルフ) ・・・ 4歳
◆浅田真央(フィギュア) ・・・ 5歳
◆紀平梨花(フィギュア) ・・・ 5歳
◆錦織圭(テニス) ・・・ 5歳
◆北島康介(水泳) ・・・ 5歳
◆石川遼(ゴルフ) ・・・ 6歳
◆谷亮子(柔道) ・・・ 小2
◆木村沙織(バレー) ・・・ 小2
◆本田圭佑(サッカー) ・・・ 小2
◆澤穂希(サッカー) ・・・ 小2
◆高梨沙羅(スキージャンプ) ・・・ 小2
◆渋野日向子(ゴルフ) ・・・ 小2
◆太田雄貴(フェンシング) ・・・ 小3
◆イチロー(野球) ・・・ 小3
◆大谷翔平(野球) ・・・ 小3
◆畑岡奈紗(ゴルフ) ・・・ 小5 ◆高橋尚子(陸上) ・・・ 中学
◆大迫傑(陸上) ・・・ 中学
◆篠原信一(柔道) ・・・ 中学
◆八村塁(バスケット) ・・・ 中学
◆浜口京子(レスリング) ・・・ 14歳
◆白鵬(相撲) ・・・ 15歳
さて、この結果をどう見ますでしょうか。
この手の情報を得た親御様は、大坂なおみ・内村航平・吉田沙保里・羽生結弦といったスーパーアスリートが3~5歳といった低年齢から競技を開始しているのを見て、「彼らのようになるには、小さい内からしっかりと競技をさせなきゃ」となる方が多いようです。
繰り返しですが、その気持ちはよく理解できます。
子育ては後戻りができないからでしょう。
将来後悔したくないという想いもあって、早期教育に駆られていくのはよく分かります。
ただ、見方を変えれば、イチロー・八村塁・白鵬といったアスリートが、意外なほどに遅くに競技を開始しているな、とも言えるのではないでしょうか?
加えて言えば、「スーパーアスリートの●●が小さい頃から競技を開始していた」というのは、同じように小さい頃から開始したら大成する、ということは必ずしも意味しません。
我々のもとに出てくるこの手の情報は、成功者のものだけです。
その裏に隠れている、競技では日の目を浴びなかった数多の「元アスリート候補」は殆ど我々の目には触れることがないのです。
そこでは、小さいころから専門種目に専念したことが、燃え尽き症候群や能力の偏りにつながったりして、結果として人知れずフェードアウトしていったケースも多々あるはずです。
そういうこともあり、デルタスポーツとしては過度に早い専門競技への専念はおススメしておりません。
そうではなく、小さい頃は様々な競技に触れて楽しむことと、将来的にどの競技に打ち込むとしても必要となるチカラ(運動神経、目のチカラ、カラダ)を養うことを推奨します。
(ただし、体操やフィギュアのようにピーク年齢が極めて低い種目に関しては、大成したい場合は一定の早期教育が必要なようには思います。)
ただ、それを理解したとしても、本当に早期教育の誘惑を断ち切れるのでしょうか?
その参考材料として、アスリートに関する2つのエピソードを紹介いたします。
【遅咲きのスーパーアスリートの例①】
皆様は、ガブリエル・バティストゥータというサッカー選手をご存知でしょうか。
この名前を聞いてピンときた方は、結構年季の入ったサッカーファンでしょう。
バティストゥータ、通称バティは1990年代から2000年代前半にかけて大活躍した、アルゼンチン代表のフォワードです。
当時、世界最高峰リーグと言われたセリエAの複数チームを渡り歩き、世界最高の点取り屋の一人と常に言われていた最高クラスの選手です。
日本にとっても縁のある選手ですね。
日本代表が初めて出場したワールドカップである98年フランス大会の初戦(まさに日本のワールドカップデビュー戦ですね)で、日本相手に決勝ゴールを決めました。
その意味では、日本に世界レベルを見せつけた選手ともいえます。

さて、そんな世界トップクラスに素晴らしい選手であるバティですが、サッカーを本格的に始めたのは何歳からでしょうか。
答えは驚きの17歳です。
それまでは、陸上やバスケットボールに打ち込んでいて、そこから転向しました。
勿論、どうしても足元のテクニックは他の選手に比べて劣っていたのですが、その分ゴールを決める能力に特化して徹底的にトレーニングを積んだそうです。
遅く転向したからこその覚悟に裏付けられた 高いモチベーションによる徹底的なトレーニングと、もともとの運動神経の高さが、バティの大成の秘訣と言えるでしょう。
陸上に打ち込んだことで身体能力の高さが、バスケットボールによってボール感覚が養われていたのも有効に働いたのも間違いないと思います。
【遅咲きのスーパーアスリートの例②】
少し昔の選手ですが、ボクシングに渡辺二郎という選手がいました。
1980年代半ば、4年間にわたってボクシングの世界チャンピオンであった選手です。
(今は山口組系の暴力団員だそうです。)
この選手は高校時代は水泳、大学時代は日本拳法の部活に所属していました。
ボクシングデビューは驚きの23歳。
そこから何と4年後には世界チャンピオンになったのです。
何という運動神経の良さでしょう!!!
渡辺選手は、それに加えて電車で外の景色を見て動体視力を鍛えるなど、目のチカラの向上にも積極的だったと言います。
この事例も、基礎スポーツ力(運動神経、目のチカラ、カラダ)が上がることで、潜在的な競技力が大きく上がることの典型的なケースだと思います。
【まとめ】
ここで見てきたように、基礎スポーツ力さえあれば、専門競技に打ち込んだときには年齢の遅れをものともせずに好パフォーマンスを上げることができます。
逆に、覚悟なくあまりに早期に専門種目に打ち込み過ぎることは、燃え尽きや能力の偏りを招いてしまうリスクがあります。
早期からのエリート教育で成功している事例が多数世の中にはありますが、それに過度に影響されず、小さいうちはぜひ子どもに多くの種目に触れさせつつ、基礎力を上げていくことに重きを置いてほしいなと思います。
デルタスポーツのカリキュラムは、まさに基礎力を上げていくことに重点を置いています。
お子様が小さい場合、ぜひデルタスポーツで将来に向けた可能性を広げてみてください!
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